アンチエイジングケアとは?化学的に理解してスキンケを効果的に!!
アンチエイジング…最近はエイジングケアという方がメジャーな言い方ですね。
これは具体的に科学的にどういうものなのか?
先日、化粧品成分ガイドや美的、MAQUIA、VOCEなどの美容雑誌で有名な
岡部美代次氏の「アンチエイジングについて」のビューティーサイエンスセミナーを受けてきました。
これをもとに、
自分なりに解釈してまとめたものを記事にしました。
エイジングケア化粧品は沢山あるけれど、
これは「肌の老化に対してどんなアプローチをしてるものなのか?」
しっかり理解すれば、
年齢肌のお手入れで自分はどんなアイテムを選んだら良いのか、道しるべになると思います。
加齢・老化(エイジング)とは時間の経過によって起こる低下のこと
- 肌としての機能の低下…紫外線などが入りやすくなる
- 肌構造の統合性の低下…シワ、シミ、たるみ、ほうれい線
極端なことを言うと、
皮膚を作っている構造が乱れてシワになっているけれど、
皮膚本来の機能…外部の刺激から真皮を守る…が働いていれば(見た目が悲しいだけで)問題はないわけです。
見た目こそ大事だと思いがちですが、
肌のバリア機能自体が低下して紫外線などが真皮に入り込みやすくなる方が大変なので、
こっちをより強く意識しなくてはならないわけです。
目次
老化の原因はここまで解明された!!
老化の原因は研究によってかなり詳しく解明されつつあります。
- 遺伝子プログラム説
- 遺伝子の複写(コピー)エラー説
- 活性酸素説
- 不良生体成分説…いらないものが溜まること
- 接種カロリー説
- 炎症ダメージ説
この6つの説がメジャーです。
どれか一つが原因なのではなくお互いに関連しあっています。
不具合がお互いにリンクしあい大きくなっていく→「老化」
原因は一個だけではないのです。
老化=遺伝子プログラム説
人間を(精神的なことを取っ払って)地球上にある生物の一つとして考えます。
生物の目的は子孫繁栄ただ1つです。(※あくまでドライに極論だけ突き詰めると)
生まれる→成長する→成熟期に子孫を残す→役目を終える
役目を果たした個体はやがて居なくなることが必要。
(物凄く嫌な言い方で抵抗ありまくりですが…)
なぜなら地球上に存在する食料やエネルギーや空間には限りがあるから。
なので、
生物の遺伝子には世代交代システムを滞りなく行うためのプログラムがインプットされていると言う説があります。
ホルモンの分泌量とそれを受けるための受容体の減少も遺伝子で決められていると言われています。(女性ホルモンについては別の記事でまとめようと思います。)
これ、聞いた時に「えええーーーっ!」と思うと同時に物凄く腑に落ちたんですよね…。
でも、もちろん人間は子孫繁栄&世代交代のために生きてるかといえば違います。
出来るだけ長く成熟期(20代から30代前半くらいまで)を伸ばせたらいいね、
と言うことで美容と健康のためのアンチエイジングの研究が進んでるわけです。
老化=細胞分裂の時のミスコピー説
常に身体では細胞分裂が行われていて、その時にコピーエラーを起こすことがあります。
エラーを修正するシステムも身体に備わっているので普通は大丈夫なのですが、
だんだん修復機能も衰えてきたり、修復が追い付かなかったりして
エラーが溜まってゴミとなっていきます。
老化=遺伝子コピーエラーの修復ミス
遺伝子の複写(コピー)エラーを修復する時に更にミスをおかすことも…!!
老化=活性酸素が原因説
活性酸素とは有害物質を倒す存在だけど、
役目を果たしても残ってしまうと物質を酸化させていしまいます。
人間は空気がないと生きていけないので、
残念なことに活性酸素を完全にシャットアウトすることはできません。
活性酸素を火の粉として例えてみるとイメージしやすいかも。
エンジンを動かすたびに少しずつ劣化していき、だんだんと痛み
(普通はそこまで使いませんが)最後にはエンジンに穴が開き
火が漏れ出て車本体(身体全体)火事に!!
活性酸素は染色体の先っぽのテロメア(老化に関わる部位)にダメージを与えて短くしてしまいます。
ざっくりした説明ですがテロメアは長い方が老化が遅いです。
また、活性酸素は糖質や脂質を焦がして厄介な物体へと変質させてしまいます。
そして活性酸素は紫外線と組みあわさって最悪の老化原因となります…。
活性酸素を増やす原因
- 紫外線
- 大気汚染
- 電磁波
- 睡眠不足や強いストレス
- 荒れた食生活
- タバコ
などなど。
タバコは吸わないけれど、お酒は好きなので耳が痛いです…。
老化=異常タンパク質などが蓄積することが原因説
最近「糖化」と言う言葉をよく目にします。
活性酸素がタンパク質を異常な形にしたものの1つで、
「肌サビ」の原因に。
特に糖化した脂質は分解されにくく、溜まってしまうことが老化の大きな原因の一つです。
よく勘違いされやすいのが、
糖分を摂取しなければ肌は糖化しにくいというわけではないこと。
甘いものを極力控えていても肌の糖化を防ぐ事にはならないんです。
オートファジーとは?
最近よく聞く「オートファジー」と言うキーワード。
(ノーベル賞を受賞!)
オートファジーの役割は、飢餓状態を生き抜くために自己消化することで栄養源を確保していると一般には理解されています。
蓄積した身体や肌に不要なゴミを認知して食べてくる働き、と考えてください。
老化=摂取カロリー説
カロリーを摂りすぎると寿命が短くなる、と言う研究結果があります。
お肌も同じです。
老化=炎症ダメージ&ストレスダメージ説
肌の炎症自体は免疫反応が正常に働いている証拠で、
悪いものをやっつけている状態なので悪いことではないです。
だけど、
炎症によって肌は劣化して老化するので、
なるべく炎症を起こさないように過ごす方が肌は長持ちする、ということです。
炎症の原因は外部からの刺激だけでなく、
最近の研究で精神的なストレスダメージが肌に慢性的な微弱炎症を起こすことが判明されました。
アンチエイジングはスマホのメンテナンス?
アンチエイジングケアはスマホをイメージすると分かりやすいです。
真新しいスマホにアプリを色々入れて便利に使っていても、
使えば使うほど動作が重くなり、そのうち動かなくなり、新しく機種変します。(=世代交代)
スマホを便利に絶好調に働いている期間を少しでも長く引き伸ばすためには、
不要なキャッシュやファイルを削除したり、ウィルス対策アプリを働かせたり
メンテナンスを行う必要があります。
いつかは壊れてしまうことは避けられない未来だけれど、
メンテナンスをちゃんと行う場合と何もしない場合では明らかに差が出てきます。
お肌のエイジングケアも同じです。
若返りはできないけれど、少しでも老化を遅くするためのケアを行うのと行わないのとでは
歴然と差が出てくるわけです。
具体的なアンチエイジングケアとは?
- 遺伝子プログラム説→遺伝子発現、ホルモン、活性因子…ホームケアでは難しい
- 遺伝子のエラー説…遺伝子修復、遺伝子発現正常化…ホームケアでは難しい
- 活性酸素説→抗酸化対策
- 糖化反応説→抗糖化対策
- 摂取カロリー説→食生活改善、生活習慣改善
- 炎症ダメージ説→免疫力を高める、バリア機能強化=★保湿の見直し
まず、とにかく最初にやることは保湿ケアの見直しです。
そこから抗酸化&抗糖化などのケアを取り入れていくのが近道です。
抗糖化についてはこちらの記事で書きました。
食生活改善とか生活習慣とかどの本にも書かれてて正直聞き飽きてて。
「煩いなー、高い化粧品使えばいいんでしょ?」って思ってたんですが、
不摂生が老化ダメージを与えている事が科学的に証明されていると考えると、
やっぱり改めないとなと思いました。
寝る前スマホ見るのは止める、とかできる事をやってみたいと思います。
まだまだ書き加えることがありますが、とりあえずここまで!